厳しい糖質制限ができない体質の人
「狩猟採集生活の食事が10万年以上は続いた人類の基本の食事スタイル」であると考えれば、
お米や小麦粉や砂糖を食べないのは当たり前だし、果物だって初夏から秋の限られた時期の食べ物だったでしょう。
おそらく平均すると10%以下の糖質摂取するのが人類の食生活のスタンダードだったはずです。
ということから考えれば、ほとんどの人はスーパー糖質制限しても、あるいはそれ以下の厳しい糖質制限をしても大丈夫のように思われます。
実際に江部先生のスタイルのスーパー糖質制限しても、肝臓が糖新生してくれるので、血糖値は常にベースラインで保たれている人がほとんどです。
しかし、「先天的に糖質制限ができない人」も一定割合で存在します。
たとえば。
最近では新生児マススクリーニングでも一部の都道府県でやるようになっている「長鎖脂肪酸代謝異常症」の方などがそうですね。
参考リンク
難治性疾患研究班情報(研究奨励分野) >> 長鎖脂肪酸代謝異常症(平成22年度)
http://www.nanbyou.or.jp/entry/790
この方々は先天的に長鎖脂肪酸を利用することができない体質です。
長鎖脂肪酸というのは、ごく一般的な食物に含まれている脂肪酸のことと考えていただいてけっこうです。
これらは糖新生の際の優先的なエネルギー源であり、糖原性アミノ酸があまり利用できないときにはその材料にもなります。
(飢餓状態、あるいは厳しい糖質制限を継続しながら筋肉を激しく使っている状態)
つまり長鎖脂肪酸を利用できないということは、継続的な糖新生ができないということです。
毎日確実に、糖質を食物から摂取する必要があります。
こういう方々においては、糖質制限などもってのほかなのです。
この方々では長鎖脂肪酸代謝に必要な何らかの分子の遺伝子に変異が起こって、その分子そのものが欠損しているものと考えられます。
では、どのぐらいの頻度でこの病気の方がいらっしゃるのでしょうか?
毎年10~50人が新生児期や幼児期に発見されるということなので、潜在患者まで含めて考えると、1万人に1人ぐらいの頻度でそういう体質の方がいらっしゃるのではないかと思います。
(Lancetなどで糖質制限をしている人の中に重篤なケトアシドーシスで病院に担ぎこまれた症例があるとして報告されていましたが、あれも確か数万人に2例とかの頻度でしたねえ。いや、あの方たちが先天的な代謝異常症だとここで断定するつもりはありませんけどね。)
さて、長鎖脂肪酸代謝異常症のようにある遺伝子の欠損で「糖質摂取が生きていく上での絶対条件、糖質制限なんかもってのほか」の人が1万人に1人ぐらいいるとなれば。
そこから考えると「先天的に厳しい糖質制限が長期に継続できない人」もまた、それ以上の数、一定の割合で存在する可能性はあります。
いくつか前の記事でアミラーゼが唾液腺やすい臓で異なる発現調節を受けているという話を書きましたね。
遺伝子発現は、その発現する場所だけでなくて、発現する量や、ホルモン応答性などにおいてもさまざまな調節を受けています。
その調節メカニズムは「プロモーター」とか「エンハンサー」と呼ばれる、その遺伝子それぞれに特異的な遺伝子発現調節領域の配列で決まります。
たとえば、長鎖脂肪酸代謝に重要な酵素があって、そのタンパクをコードする遺伝子配列には何も異常がなくても、その発現調節領域に変異が起こると、普通の人よりたくさんその酵素が発現するとか、普通の人の半分の量しか発現しなくなるとか、普通の人と違うパターンで発現するとかいう事態が発生します。
それ単独で病的な状態を引き起こすこともありうるし、何かの状況に遭遇した時だけに変化が露わになることもあります。
たとえば、凝固因子の第9因子の変異で発生する血友病Bには、Leyden型と言って、「大人になると治る血友病」があります。
この患者さんでは第9因子のアミノ酸配列自体には問題がなくて、転写調節領域に変異が入っているために生まれたときから10歳ぐらいまでは、第9因子の発現量が普通の人の1%程度しかありません。
だから子供のころはこの因子を定期的に補充する必要があります。
ところが、第二次性徴が始まって男性ホルモンが増えてくれば第9因子の転写調節領域のアンドロゲン応答部位が刺激されて、凝固因子の発現量が普通の人の50%程度にまで回復するのです。
この回復現象は、第9因子の遺伝子発現調節領域に、アンドロゲン(男性ホルモン)に反応する遺伝子配列があることで発生します。
Proc Natl Acad Sci U S A. 2009 May 12;106(19):7921-6. doi: 10.1073/pnas.0902191106. Epub 2009 Apr 28.
An age-related homeostasis mechanism is essential for spontaneous amelioration of hemophilia B Leyden.
Kurachi S, Huo JS, Ameri A, Zhang K, Yoshizawa AC, Kurachi K.
Source: Age Dimension Research Center, National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, Tsukuba, 305-8566 Japan.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19416882
糖新生する能力の個人差に関してもこの理論が成り立ちます。
たとえば長鎖脂肪酸代謝に必要な遺伝子の発現調節部位に先天的に入っている遺伝子バリエーションのために、
1.普通の人の50~70%ほどしか糖新生能力がない人、存在する可能性があります。(おそらくスクリーニングでは見つかりません。)こういう人は数日間の絶食、あるいは厳しい糖質制限をしない限り、その体質がわかりません。
2.小学校3年生ぐらいまでは糖質を食べないとすぐに青白くなって具合が悪くなる虚弱な子だったのに、小学校高学年あたりからそれがなくなった人。こういう人は子供のころには糖質制限は無理だったのが成長とともに回復する遺伝子変異を持っていた可能性があります。
(Leyden型の変異が転写調節領域にある長鎖脂肪酸代謝異常症というわけです。)
3.Leyden型の逆もあり得ます、子供のころには人並みにそれが発現していたのに、大人になったら平均的な人の半分以下の発現量になってしまう人も、理論的には存在します。(アンドロゲン応答部位の配列が副腎皮質ホルモン応答部位の配列に変わっていたとかね。)
そういう人たちは糖質をたくさん摂取している間は問題なくても、糖質制限で体質が発覚する可能性があるのです。(あくまでも理論的にはということです。)
現在生きている人間のほとんどは基本的に不完全なゲノム(遺伝子配列)を持っています。
ほとんどの人間は100や200の遺伝子は欠損しているものですし、発現調節部位の変異なんて、ゲノム全体で見たら数千か所は入っているのが普通だと考えられています。
(DNAらせんの発見で有名なJim Watson博士、ホールゲノム解析の後に自分のゲノム遺伝子を調べてみたら欠損だらけでめちゃくちゃだったと笑ってました。)
厳格な糖質制限継続で体調が悪くなった人の場合、「完全な糖質排除」には耐えきれない体質となるような変異がゲノムのどこかにあった可能性があります。
(逆に釜池先生や荒木先生の提唱する徹底的な糖質制限を続けて体調の良い人は、「糖新生に必要な遺伝子セット」は完ぺきなのでしょう。)
私の個人的な感想ですが、こういう、「厳しい糖質制限に向いてない体質の人」って、現代の日本にはけっこういるんじゃないのかなと思います。
60~70%の糖質摂取が原則の日本ですから、普通に生活していたら、我々は朝から晩まで糖質をたっぷり食べつづけています。
糖新生機能が少々劣っていても、糖質食べてる限りなにも起こりません、きびしい糖質制限しなければ、たとえば長鎖脂肪酸代謝能力がやや低いとしても、それに気付くことはないのです。
ですから、本人も家族も含めて、誰にも気づかれないままに生活している可能性が高いのです。
その体質を親から引き継いでいたとしても、親もまた、気づかないで過ごしてきた可能性が十分にあります。
厳しい糖質制限、糖質排除したら具合悪くなったという人はそういう遺伝子背景をお持ちなのかもしれません。
「糖質たっぷりの食べ物が豊富な現代社会だから大丈夫、江戸時代中期以前であれば乳幼児期にすごく病気がちだったり、低血糖で亡くなっていた可能性のある人たち」
そういう人たちが、誰にも気づかれないままに、けっこう普通に暮らしているのではないかなと思うのです。
こういう人たちが「かなり厳しい糖質制限」をすると、「糖新生能力の低さが身体症状を引き起こしてしまう」こともあるのではないかと。
糖質制限をして病院に担ぎ込まれるような重篤な症状を起こす方は1万人に1人以下だと思われますが、
「5%~10%の厳しい糖質制限を続けていると、体調が今一。。。」
という人は、もっとたくさん、数百人~数十人に1人ぐらいいてもおかしくないのかもしれないなと。
(この数字に根拠はありません、勘です。)
糖新生能力が低いなどの体質(遺伝子配列)だったとしても、能力が劣っているとかそういうことではなくて、その人の持って生まれた個性です。
(私も遺伝的に尿酸排泄能力が低いので、薬を飲み続けています。昔なら痛風結節で苦しんでいるのかもしれない。)
気にしていても変えようがないです。
まずはさくっと糖質制限してみてから、自分で自分を観察してみましょう。
糖質制限してみることで、もしも厳しい糖質制限を続けてみて体調が悪くなったら、自分はこういう体質だ、というのが把握できたらむしろラッキーですよね。
それが把握できれば、自分に適したペースで糖質制限を適度に取り入れて、健康を維持していただけたらと思います。
スポンサードリンク 2013年9月21日 15:09 スポンサードリンク
カルピンチョ先生
こんにちは。
今回の記事、興味深く拝読しました。
私は糖質制限が合わないという人は糖質の依存性に伴う離脱症状の問題、もしくは従来の固定観念が捨てきれないことによる心理的な症状が主体であろうと考えておりました。
また長鎖脂肪酸代謝異常症は成人ではまず遭遇することはないだろうと踏んでいましたたので、今回の糖質制限したら具合が悪くなることがあるという事については私も今後注意して指導していかなければならないなと思いました。
ただ糖新生能力が低いとして、それは現在の糖質過剰食生活がもたらした後天的なものですよね。
しばらく緩やかな糖質制限食を続けていって時間が経っていけば遺伝子の発現パターンが変わって、再び糖新生能力が高まり、満を持してスーパー糖質制限食が実践できるようになる、ということはないものでしょうかね。
いずれにしても「糖質制限をして具合が悪くなる」という人の話を真摯に受け止め、先生のお話を踏まえた対応を考慮していきたいと思います。
今後とも勉強させて下さい。何卒宜しくお願い申し上げます。
tagashuu先生
糖質制限が続けられないと言っている人たちの多くが心理的な問題であろうというのには私も同意です。
本当は糖質大好きでやりたくないのに痩せたいから頑張ってる若い女の子なんかほんとに辛そうですよね。
そう言うケースを見ていると、体調までおかしくなる人の中には、潜在意識は拒否している転換性障害である可能性も含まれてるんじゃないかと思います(アルプスの少女ハイジのクララですね)。
でも、たとえ身体表現性障害であったとしても、厳しい糖質制限を続けている人で明らかな身体症状が出てしまっているときには、遺伝子変異の可能性も考えて対処しなければならないのかなと。
想像できる可能性を提示しただけです。
その原因が実際はどうであれ(器質的な問題でも精神的な問題でも)、現実的にはカロリー比で15~20%程度までのちょっとゆるい糖質制限で患者さんが糖質制限を継続できて、健康が維持できるのであればみんながハッピーかなと。
糖質制限に限ったことではなくて、薬の副作用もそうですよね。
たとえばカルバマゼピンの副作用の皮膚症状なんか、かなりの頻度でいくつかのHLAのSNPの型に落ちますよね、投与前にその多型を検査するように推奨されるようになっているとも伺いました。
この場合も、その変異のせいで皮膚での免疫反応が強く起こってしまうという問題ですが、HLAが抗原提示する強さの程度によると考えられ、構造そのものの変異だけではなく、発現調節量に関する変異の方が重要だったりするわけです。
このような個人差はcarbamazepineという薬が開発されて、たくさんの患者さんに使用されなければわからなかったわけです。
と、かえって混乱しましたですね、私も混乱しました。 (・_・)ノ☆(*__)
話が、少し(かなり)跳びますが、気分安定剤として使われている
テグレトール(カルバマゼピン)・リーマス(炭酸リチウム)・デパケン(バルブロ酸ナトリウム)カルバマゼピン
3剤とも、いやな副作用がありますね。
私は、一時期、東大の助教授から双極性障害とみなされて、SSRI.SNRI を処方されました。
自分で薬を減数して、脱却しましたが・・。
たがしゅうさんのブログに投稿しましたが
http://tagashuu.blog.fc2.com/blog-entry-30.html#comment139
今朝読んだ本を、みなさんにお勧めします。
メンタルヘルスで悩んでいる方に、是非読んでいただきたいです。
「精神科は今日も、やりたい放題」 内海 聡
http://www.amazon.co.jp/%E7%B2%BE%E7%A5%9E%E7%A7%91%E3%81%AF%E4%BB%8A%E6%97%A5%E3%82%82%E3%80%81%E3%82%84%E3%82%8A%E3%81%9F%E3%81%84%E6%94%BE%E9%A1%8C-%E5%86%85%E6%B5%B7-%E8%81%A1/dp/4883205541
わんわんさん
この本、面白そうですね。
SSRIが発売された国では一気にうつ病と診断される患者が増えるという話があります。
日本もご多聞に漏れずで、つまり、そういうことが起こっているようですね・・・。
内海聡医師の「精神科は今日も、やりたい放題」 は私も読みました。
これ以外に、精神医学、特にうつに関しては、私が読んだり見たりした範囲内では以下の本や資料が参考になります
(1)内海聡、大笑い 精神医学
この本はマンガによる解説もされており、「精神科は今日も、やりたい放題」とあわせて読めば、精神医学のでたらめぶりと狂気が解りやすいと思います。
(2)冨高 辰一郎 (著) なぜうつ病の人が増えたのか (幻冬舎ルネッサンス新書) [新書]
この本には、日本のうつ病学会が、外資系製薬会社の資金により作られたことが書かれています。
これは学会が丸ごと製薬会社に買収されている実態を示していると思われます。
学者は巨大製薬会社のセールスマンなのでしょうか?
(3)アービング・カーシュ (著), 石黒 千秋 (著) 抗うつ薬は本当に効くのか [単行本]
この本には、抗うつ薬は効かないことがまとめられています。この研究者の発表は欧米ではマスコミが大々的に報道したそうですが、日本のマスコミは全く報道しなかったそうです。
2012年9月8日 日本脂質栄養学会第21回大会 パネルディスカッション「再考 コレステロール問題」の浜崎智仁先生のご講演「多額の資金を企業から得ている人は指針作成に携わらないこと」によれば、日本のマスコミには、製薬企業から年間約6000億円の広告費が流れ込んでいますから、製薬会社に対して批判的な報道はしないそうです。
浜崎先生は、これを「悪魔の保険」と呼ばれています。
「うつは心のかぜ」という大嘘のキャッチコピーを広めたのは日本の製薬会社と新聞社です。
備考: 2012年9月8日 日本脂質栄養学会第21回大会 パネルディスカッション「再考 コレステロール問題」の動画は、以下のアドレスで無料公開されています。
糖質制限で気がかりなコレステロールに関する最新情報を知ることができます。
http://jsln.umin.jp/guideline/Cholesteroldiscussions2012yt.html
(4)浜 六郎 (著) 命を脅かす医学常識 (宝島SUGOI文庫) [文庫]
この本には、SSRI、特にパキシル(パロキセチン)の危険性がまとめられています。
浜六郎氏は、大阪大学医学部卒、専門は内科・疫学、NPO法人 医薬ビジランスセンターの理事長で、医薬品の安全性評価を40年間もされている専門家です。
(5)浜 六郎 (著) 新版のんではいけない薬 [単行本(ソフトカバー)]
この本は、日本の医薬品の有効性と有害性を評価したもので、SSRI類の危険性もまとめられています。
尚、この本の糖尿病薬の項では、糖質制限食が推薦されています。
(6)ネットの記事では下記の記事が現状を良くまとめていると思われます。
戸﨑貴裕
日本語では知らされない精神医学の嘘
~精神医学の嘘から、グローバル製薬企業が日本市場に仕掛けた「うつ病キャンペーン」まで。~
http://antigangstalking.join-us.jp/AGSAS_Step01_Plus.htm
第2版 2013年2月10日
「本書の背景となる犯罪を私に訴えながらも亡くなった清水由貴子さん、そして、同犯罪を訴えるすべての方々に捧げます。」
と冒頭に書かれています。
(7)動画では以下のものがあります
第二回精神薬の薬害を考えるシンポジウム
日時 平成24年4月15日(日) 12:30~16:00 (12:00開場)
場所 東京大学 一条ホール 東京都文京区弥生1-1-1 東京大学農学部内
パネリスト
内海 聡(牛久東洋医学クリニック・ 精神薬の薬害を考える会 幹事)
中川 聡氏(NPO法人精神医療被害連絡会 世話人): 隠蔽された甚大な被害、厚労省への改善要望書
米田 倫康氏(市民の人権擁護の会 世話人): 人権団体からみる精神医療の被害について ~海外の事例を中心に
浜 六郎氏(NPO法人医療ビジランスセンター 理事長): 向精神薬剤による耐性 依存 犯罪行為及び禁断症状
伊藤 隼也氏(司会・医療ジャーナリスト)
動画アドレス
http://www.ustream.tv/recorded/21854729
http://www.ustream.tv/recorded/21855686
http://www.ustream.tv/recorded/21858725
http://www.ustream.tv/recorded/21858889
YouTubeアドレス
http://www.youtube.com/watch?v=wTEdGHah4OE
以上が、私が読んだり見たりした精神医学、うつ病に関する資料です。
これらを見た限りでは、精神医学のかなりの部分は単なる嘘かまやかしであり、科学的根拠はなく、「うつは心のかぜ」というのは大嘘だということです。
そして、SSRI, SNRIのような抗うつ薬は効果がなく、攻撃性、殺人、自殺、胎児奇形、離脱症状などの有害な副作用しかないろくでもない代物だということです。
こんなものが精神医療として世界的に実施されているのは、狂気としか言いようがないと思います。
まだ私が読んでいない精神医学関係の本は多数ありますが、ここに記載したものをご覧になれば十分理解できると思いご紹介しました。
皆様のご参考になれば幸いです。
広島人さん
うわあ、たくさんありがとうございます。
ウェブの方からゆっくり消火させていただきます。
>精神医学関係の本
ワタクシ、これでも二十歳代(40年前)の時、うつ病の経験があります。(いまや誰も信じてもらえない脳天気・笑)
当時、カルシウム水溶液が処方された位で、今思うにトンデモドラッグがなかったので大いに助かりました。
今、蔵書の整理していて(古本屋に来てもらい売り払う予定)、クレッチマー等々精神医学関係の本が出てきてとても懐かしく思いました。
その中で特に「R・D・レイン」の本がドッサリ出て来ました。
当時邦訳されていた本の殆んどです。
今やこの医師 完全否定されているようですが、私にとっては「アイデンティティーの喪失」の概念に強く惹かれて、職場をやめたりして完治しました。そのころから脳天気が始まったものとと思います(笑)。
「R・D・レイン」懐かしいのですが、いまだに完全否定されているのでしょうか? 将来、復権があるかも知れない・・と感じている今日この頃です。
Yamamoto_maさん
経験の政治学、大学1年の時に読みましたよ~♪
詳細は覚えていませんが、おもしろかったのを覚えています。
受け入れられる部分とそれは言いすぎなんじゃないの(というか、経験が足りないんじゃないの?)と思う部分とあったけど、レインの考え方そのものはすごく新鮮でわくわくしたのを覚えています。
現在完全否定されているというのは不思議ですが、そうだとしてもそのうち復権するんじゃないんでしょうか?少なくとも部分的には共感を得る人が多く生まれる著作だったと思います。
人間の思索の可能性は無限大、だからこそ面白い。
大多数の人に喜んで受け入れられる考えというのはごく少ないと思います。
だとしても、だれにも思索の行方を閉ざすことはできません。
minorityの意見を抹殺することは自らの可能性をつぶすことだとも思いますしね。
カルピンチョ先生 こんばんは ☆彡
accoと申します。
「厳しい糖質制限が向かない体質」のお話
何か・・・救われました。
accoは
解離性障害のうつ症状の緩和を目指して
糖質制限を始めたのですが、
症状の改善が見られぬまま
膵炎を発症してしまいました。
糖質オフネットワーク東京の会合にも
第二回から参加させて頂いていますが、
体調を崩したと言うお話は聞かず
アウェイ感がハンパないです (ノω・、)
accoはアホなので
遺伝子レベルのお話に
若干ついて行けてないのですが
糖質制限食(≒高脂質食)は
肝胆膵の弱い人には向かないのかなぁ
なんて思ったりしています。
完全に敗者の弁ですが
食用油脂や畜産肉・養殖魚が
流通する以前の時代の食事は
意外と低脂質だったのではないかとww。
かと言って
腎臓も自信がないので
たんぱく質をどこまで摂って良いのか・・・
カルピンチョ先生の仰る様に
徐々に糖質制限を組み込んで
自分なりに
PFCの比率や摂取量の
折り合いをつけて行きたいと思いますぅ。
*゚☆。ありがとうございました 。☆゚*
accoさんこんばんは
そうですね、狩猟採集生活のころには糖質だけでなく、脂質もなかなかたくさんは食べることのできない栄養素だったんじゃないかと思われます。
だからこそ、糖質の味だけじゃなく、脂肪の味にも我々は吸い寄せられるんでしょうか。
糖質オフネットワークでは解離性障害の話、尋ねておきながら、途中で途切れてすみませんでした。
わたしもうろ覚えで解離性障害の症状がどんなだったかあの場では思い出せず。
糖質制限単独ではだめでも、溝口先生の本から思って見ると、糖質制限に加えて亜鉛などのミネラルサプリメントを積極的に摂取するとよいかもしれませんね、海馬の記憶力強化には効果的なはずです。
いろいろ試して見られてください。
私のこのブログにはなぜか「糖質制限でよい結果が得られない」という方々からのコメントやメールがけっこう多いので、仲間いっぱいです、今後も気楽にコメントどうぞ(笑)。
有難うございますぅ (。・ω・)ノ☆゚+.
accoみたいな劣等生は
「こんな目に遭っても頑張ってます」
的な体験の方が
寧ろモチベーションが上がります。
是非
お仲間に加えて下さぁい☆彡
それから・・・
亜鉛サプリの瓶
既にインテリア化してました Σ(・ω・´;)
ちゃんと服用したいと思います。
accoさん
ぜひ、マイペースで頑張られてください。
ゆっくりと自分の身体で実験のつもりで楽しみながら、
じわっと体調改善(できたらいいな)ぐらいで、
でも、自分に合った食事がかならず見つかると信じて
やってみることにあると思うので。
糖質制限に限らず、食事療法というのはその人その人に合うものがあるはずですからね。
初めまして。荒木先生のノンカーボダイエットについて調べていたらこのサイトにたどり着きました。いくつか質問させて下さい。私には中学1年生になる娘がいますが(5人きょうだいの4番目です)その子とノンカーボダイエットを試してみようと考えています。娘は現在身長161cm・体重70kgは超えていると思います。見た目にもふっくらしていますし、脱いだらすごいです。反り腰で、運動すると膝や足首等関節が痛むようです。
成長期の子供なので、完全に糖質ゼロにはできません。中学校では給食もありますので。そんな状況ですが、成長期の子供でも問題なく取り組めるのでしょうか?よろしくお願いします。
あゆみさん
理論的に考えて、離乳したお子さん以降は糖質食でなくても問題ないはずです。一部の研究者が提唱するように、石器時代は4歳ぐらいまで母乳を飲んでいたとしても、幼稚園の年長さんぐらいから以降は糖質フリーな狩猟採集生活をしていたはずです。
ましてや健康な中学生のお子さん、糖質制限は基本的には何の問題もないはずです。
(もしも先天的に糖質制限が向かない体質だとすると、糖質を食べていても、毎朝、ブドウ糖を急いで食べさせるか静脈注射しないと立ち上がることすらできないような事態が起きているはずです。そんな状態ではないですよね?^^;)
そして、給食ではパンやご飯を食べるのですよね、全く問題ありません。
どうしても心配なら、晩御飯だけでも糖質制限してみてください。
たぶん、ですが、その身長と体重なら、晩御飯の糖質制限だけで4週間で3㎏ぐらいは痩せると思いますよ。
それで効果を実感できたら朝ご飯も糖質制限食にするということでいいのではないでしょうか?
コメント投稿してから、どこに投稿したかわからなくなって探しておりました。返信して頂いてありがとうございます。
中学生の糖質制限は問題ないとのご意見、心強いです。
昭和初期世代の方は、ご飯信者がおおいのでどうしたものかと思っていました。安心して取り組めます。
2/11の祝日に久しぶりにスキーをしたのですが、スキーウェア、お腹周りが非常にきつかったです。第5子を出産後、急速にビールを飲む機会が増え見る見る腹囲は成長しています。いろんなダイエットを試しましたが、どれも思うような結果は出せず、もう年だからとあきらめ半分でした。更年期世代なので、体にガタが結構きてるんですよね。でも、今日から気を引き締めて糖質制限生活に変えて生きます。また、報告します!
返信遅くなりました。
すごく返信するのが大変なコメントに紛れて、後に回させていただいていた内に、すみません、発見しました。
ビール腹なら糖質制限は劇的に効果ありです。
ぜひ、やってみてください。
ご飯信者の方々におっしゃってください。
別にごはん抜いたからって死にはしませんって。
だって世界中でお米を食べない人たちって山ほどいるじゃないですか。
生まれて死ぬまでお米を食べたことのない人だってたくさんいるはずです。
カルピンチョ先生、はじめまして。
いつも記事を参考にさせていただいています。ありがとうございます。
糖質制限がうまくいかない人がいる、というのを理解してくださってく嬉しく思います。
ところで、長鎖脂肪酸代謝異常について質問をさせていただきたいです。
長鎖脂肪酸代謝異常の人は、体脂肪をエネルギーとして使えないですか?
食品から長鎖脂肪酸をとると、それは蓄積されるのですか、排泄されるのですか。
糖質制限した場合のエネルギーは、ケトン体産生と糖新生から得ていると理解しているのですが、この異常があると両方とも機能しないということでしょうか。
お手すきの時に教えていただければ嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
マリさん
はじめまして
この病気は数万人に一人発生する非常にまれな難病ですが、どうして詳しく知りたいのでしょう?
質問なされたことに関する答えに該当しそうなことははこちらに書いてあります。
難治性疾患研究班情報(研究奨励分野) >> 長鎖脂肪酸代謝異常症(平成22年度)
http://www.nanbyou.or.jp/entry/790
>長鎖脂肪酸代謝異常の人は、体脂肪をエネルギーとして使えないですか? 食品から長鎖脂肪酸をとると、それは蓄積されるのですか、排泄されるのですか。 糖質制限した場合のエネルギーは、ケトン体産生と糖新生から得ていると理解しているのですが、この異常があると両方とも機能しないということでしょうか。
・・・この厚生労働省のページに列挙されているものだけでも、原因となる遺伝子変異やメカニズムは以下の通りに複雑です。
3. 原因
長鎖脂肪酸の転送・活性化に関わる酵素・蛋白群(カルニチンサイクル異常症)に始まり、各々長鎖・中鎖のβ酸化スパイラルの各段階を触媒する酵素群、電子伝達に関与する蛋白群、ケトン体生成に関わる酵素群まで含めると、その疾患数は20種類以上に及び、現在もなお新しい原因酵素の発見が続いている。
ということで、様々な原因が考えられるので、脂質代謝のどのプロセスが障害されるかで体の中で何が起こるかは異なるはずです。
ですから、質問いただいたことには統一した回答はできません。
「長鎖脂肪酸代謝異常の人」という一括りにはできない、症候群ととらえていただいた方が良いかと思います。
でも、患者さんの遺伝子変異次第で様々な状況が想定できますが、症状や問題は似ていますので、この病気の人がどうすればいいかといえば、このように書かれています。
6. 治療法
急性期はブドウ糖の補充を中心に、アシドーシスの補正、高アンモニア血症の治療を行い代償不全の回復に努める。以下に慢性期の治療法を列挙する。1) 食事中の脂肪摂取を減らす。2) 長い空腹を避け、朝食を早く取り、体脂肪が利用されるような状態を招かないようにする。時に夜間コーンスターチの利用や頻回食が必要とされることもある。 3) 中鎖脂肪酸を含む食品の摂取。4) 毒性中間代謝産物の除去:L-カルニチンの投与。ただし長鎖アシルカルニチンは心臓毒なので、特にカルニチンパルミトイルトランスフェラーゼII異常症な どにおいては過量投与に注意が必要である。5) 感染症など体蛋白異化が亢進する危険のある時は、速やかに病院を受診する。6) 奇数鎖脂肪酸の投与:偶数鎖脂肪酸のみだと糖新生に関与できないが、奇数鎖脂肪酸は最終的にプロピオニル-CoAとなり、TCAサイクルから糖新生系に回る。
理屈がどうであれ、ある程度対処法がまとまりつつあるのはありがたいことですね。
カルピンチョ先生、お返事ありがとうございます。
なぜ詳しく知りたかったかというと、長鎖脂肪酸代謝異常でなくても脂質の代謝が苦手な人には、どういうことが起こるのか推測できるのではと思ったからです。
ご紹介していただいた情報を読んでみたのですが、難しくてよく分からなかったのです。
原因がいろいろあって、一言ではいえないのですね。
Lカルニチンとココナツオイルを注文しました。
でも届く前に、糖質を食べました。
試行錯誤は続きます。
マリさん
我々の身体というのは、様々な個性を備えています。
例えば、最近、いろいろ調べられている遺伝子変異に一塩基多型というのがあります。
G、A、T、Cという四つの核酸塩基配列の連続で我々の遺伝子情報は紡がれ、それに従って様々な個性(生まれつき持った体質)が生まれます。
遺伝子配列上に並ぶ塩基の総数は3×10の9乗です、つまり30億の塩基配列で構成されます。
1000か所に一か所程度、その遺伝子配列には変異があり、それがGの人もあればCの人もある、あるいは場所によってはそれがAやTに変わる人もある、という具合に3×10の6乗、つまり300万か所ほどの「バリエーションがあって当然の場所」があります。
わかりやすく言えば、ABOの血液型のような個人差が起こりうる場所が300万か所もあるのです。
さらに、遺伝子は配列は変わらなくても特定の遺伝子だけが増幅しているなどの、コピー数のバリエーションなどもおこりますので、変化はさらに増えます。(アミラーゼに関する記事をよろしければご覧ください。)
それらのことを考えれば、人の体質が人それぞれであることには疑念の余地を挟む必要はないと思います。
となると、「この病気はここがおかしくてこうなる」ということを考えるときに、「同じ結果(症状)の病気であっても、細かく正確に知ろうとすればするほど、その原因やメカニズムが全く異なることに気づく」という事態が発生します。
だからメカニズムは人それぞれと思っていただくしかないと思います。
ただし、結果として出てきた症状に対する対策はいろいろ共通の部分があります。
共通の対処法では対処できなくなった時に、もう少し細かい分類をして対処します。
最終的なベストは、その人個人の遺伝子配列や生活環境をすべてデータ化してそれを過去の文献と照らし合わせて、そこから想定されるメカニズムに対しての対処をすることです。
究極の個の医療ですね。
ですが、それにはまだずいぶん時間がかると思います。
もしかして将来的にそれができるようになったとしても、私の想像力が及ぶ範囲では、そのコストは個人あたり数百万円を下回ることはないのではないかと思います。
(遺伝子配列を調べるだけなら数十万円の時代が目の前ですが。)
カルピンチョ先生、はじめまして。
半年程前から読ませていただいています。
今回も興味深いお話、有難うございます。
ズルズルと少しやっては戻って・・という糖質制限をしていましたが、
訳あって、3週間前からしっかり目の糖質制限を始めました。
157cm/58kgから始めて、始めの一週間で-1.5kg、2週目で-0.8kg、
空腹感も倦怠感もなく順調に体重が落ちてやる気満々で勇んでおりました。
が。3週目に入った途端、停滞&微増の繰り返しで、現在、トータルで2kg減です。たった2週間でもう停滞期なの〜?と落ち込みつつ続けています。
気になっているのは、停滞と同時に急激に倦怠感を感じるようになったことです。急な眠気もあり、まったく感じなかった空腹感も戻ってきてしまいました。
タンパク質が足りないのかも?と思い、MEC寄りの食事内容を心がけていますが、あまり変わらないようです。以前の糖質をいっぱい摂っていた頃よりも、確実にきちんと栄養を摂っていると思うのですが(サプリ補強もしております)、
マンションの4階まで登るのもちょっとしんどい感じもあって、どうしたものかなぁ・・と、食事のことを考えるたび遠い気持ちになっています。
ダイエット目的の糖質制限では、カロリーを気にするべきか、むしろタンパク質が足りないからか、いろいろな見解があり、どれも一理あるように思えて判断に迷います。この”迷い”が続ける上で一番のネックと感じています。
本当に一人一人いろいろですね。56kgというのはしばらく留まっていた体重なので、ホメオスタシスさんが発動しているのかな・・。体は体で、私の健康を考えて頑張ってくれているんですかね(笑)?そう思って答えを急がず、私も人体実験を続けてみます。
一週間かそこらのことで迷いが生じていましたが、書いているうちに気持ちのブレが収まってきました^^。長文失礼致しました。
これからも、楽しみに参考にさせていただきます。
ありがとうございました。
まこさん
はじめまして
コメントへの返信をためこんでしまっていてレスが10日以上後となってしまいました、すみません。
>気になっているのは、停滞と同時に急激に倦怠感を感じるようになったことです。急な眠気もあり、まったく感じなかった空腹感も戻ってきてしまいました。
・・・そうですか、低血糖っぽい、インスリン分泌などが少し混乱している感じの所見ですね。
生殖世代の(生理のある)女性に多いようですが、糖質制限後、しばらくして(数週間)血糖コントロールがうまくいかなくなっているかのような症状が出る人々がいらっしゃるようです。
この方々は人それぞれなのですが、
1.頑張ってみているうちにいつの間にかその不調感が消える人
2.体調が戻るまでちょっとずつ糖質摂取量を増やしてみる人
3.自分には合わないのだと思って糖質制限をやめる人
にわかれますね。
まこさんは1番目の道を選んで進まれているようですが、自分で考えて選んでいく、その態度は素晴らしいと思います。
その後、どうであったかまた教えてくださいね。
糖質制限はメタボな人にとっては素晴らしい食事スタイルだと思うのですが、苦痛に感じてまで続ける必要はないと思うのです。
合わない人は一定数いらっしゃると思うので、あまりにしんどかったら2番目の路線も考えてみてくださいね。
どんなライフスタイルを選択するにせよ、その人が一番気持ちよく健康的に過ごせるのであれば、それでいいと思いますので。
(もちろん、糖尿病と診断が付いてる人に糖質をガッツリ食べさせることには反対ですが。)
先生はじめまして。
いつも読みやすく分かりやすい記事をありがとうございます。
興味深く拝見しております。
低糖質な食生活に再び切り替えているモグと申します。
(以前実施したことがあるのですが甘いものの誘惑と炭水化物抜きに疲れてやめてしまいました…といっても結局こっそり甘いものを食べてたのですが…ハハ…)
今回は本格的にデブの仲間入りをしそうなので(夫も)もう一度頑張ろうと考えています。
ですが気になることが…
私は子供の頃からお腹が空くと手が震える➡冷や汗が出る➡ふらふらして倒れそうになる(状態が悪化するに従い『食べなければ!!!』という気持ちが高まり焦る)というおかしな体質なのですがこんな体質でも低糖質のスタイルを続けても良いでしょうか?※先生が記事に記載されているような症状は出ないです
いわゆる「低血糖」の症状のようですが、健康診断で引っ掛かるところはなく、血糖値も同様に正常値のようです(健康診断の結果には過去3年で80~82、正常値と記載されています。知識がなくそれしか書けません…ごめんなさい)
またこの症状?は遺伝のようで、母も同様になるようです。
昔は震えてきたらお菓子や甘いパンを凄まじい勢いで食べてました…恐ろしい…。でもそれが震えが手っ取り早く止まる方法なんですよね。
でも低糖質で得られるものは魅力だし、今後の自分のためにもそのスタイルを貫きたいと考えているのです(T_T)
お手すきの際で結構ですので、ご教授頂ければと思います。宜しくお願い致します。
>モグさん
おうかがいするかぎり、これ。
「私は子供の頃からお腹が空くと手が震える➡冷や汗が出る➡ふらふらして倒れそうになる(状態が悪化するに従い『食べなければ!!!』という気持ちが高まり焦る)というおかしな体質」
これこそまさしく低血糖症状だと思うのですよね。それも短時間の。
あなたこそ糖質制限を長期に続けるべきだと思います。
こちらのグラフを見てみてください。
低糖質食と高糖質食の食後の血糖値の変化
http://xn--oqqx32i2ck.com/review/cat22/post_81.html
赤い線のグラフの方ですね。
1.糖質を食べると一気に血糖値が上がる
2.それを下げるためにインスリンが分泌されて血糖値が下がる
3.インスリンが効きすぎて血糖値が下がりすぎる
4.グリコーゲン分解などで血糖値を上げるホメオスタシスが作動して正常血糖値に戻る
という経過を経ます。
これの3番目の状態を強く感じているのがあなたやあなたのお母様だと思いますよ。
そういう方こそ、糖質制限が有効なのです。
同じグラフの緑の線を見てください。
低糖質な食事をした際の血糖値の変化がこちらで、大きく下がることはありませんから、気分が悪くなることがありません。
(そもそも、お腹が減るという感覚が減ってきて、お腹が鳴って初めて気が付くぐらいになります。)
でも、個人差はありますけど、3~6か月はかかると思うんですよね、体が低糖質に完全にシフトするには。
そこまで継続できれば楽なんですけどね。
ともかく、
「こんな体質でも低糖質のスタイルを続けても良いでしょうか?」
というのには
「そんな体質(というか食習慣)だからこそ、低糖質のスタイルを長く続けるべきです。途中でちょこちょこ甘いものとか食べてたら元の木阿弥、効果がありませんから耐えて頑張って。」
と、お応えしておきます。
どうしても不安であれば、血糖測定装置を自分で購入して、血糖値を測定してみてください。
何を食べたら何分後に自分の血糖がどうなるのかを知れば安心です。
装置自体、かなり安くなっています。
早速のご返答ありがとうございます!
まさか今日ご返答を頂けるとは…!大変分かりやすいご返答で感動しているところです(笑)
解説いただいたグラフの赤線、まさに私の食事です…!全て納得です。夕方もお腹空いたり食後眠くなったりとまさに低血糖症状だらけです。
今までにこの症状が気になって病院で聞いても「震える前に食べたら?」としか言われず、やっと正体を暴けた!という気持ちです。
うう、これまでの自分の食生活で自分を苦しめていたのですね。『私はこういう体質だから』とそれが当たり前に感じていました…
「お腹が減る感覚がない」生活になりたいです。現時点で空腹でお腹が痛いです(笑)
血糖値を図る機械、以前こちらのコメントに登場していたので気になっていました。
低糖質生活を続ける励みに図りながらがんばろうかな…
先生、この度はお忙しい中コメント頂きありがとうございました。がんばります!